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人生のどん底を経験しながらも、そこから這い上がり、巨万の富を築き上げた人物の実話は、私たちに多くの示唆を与えてくれます。
特に、お金に関する「常識」や「学び」がいかに重要か、そして困難に直面した時にどう行動すべきかについて、貴重なヒントが隠されています。
今回は、ある東大卒の男性が借金1.2億円という絶望から億万長者へと駆け上がった道のりから、私たちが日々の生活やキャリア形成に活かせる「逆転思考」を深掘りしていきましょう。
この読み応えのある内容が、皆様の記憶に深く刻まれる備忘録となることを願っております。
Contents
絶望の淵から這い上がった億万長者の実話

東大卒エリートがなぜ巨額の借金を抱えたのか?
年商100億円の企業グループを築き上げた金森氏(著者)は、東大を卒業されたエリートです。
しかし、彼が25歳だった頃はカビだらけの部屋で過ごすフリーターであり、その数年後には人から騙されて5000万円以上の借金を背負うことになります。
この借金は、金利と延滞金によって雪だるま式に膨れ上がり、最終的には想像を絶する1億2000万円にまで達してしまいました。
「東大卒」という輝かしい学歴を持つ彼が、一体なぜこのような絶望的な状況に陥ったのでしょうか?
その背景には、お金に対する根本的な「無知」が深く関係していました。
無知が招いた「お金の味」
彼は東京へ引っ越してすぐに、服の押し売りに遭い80万円もの服を購入してしまったり、パチンコにはまったりしました。
さらに、コツコツ貯めた1150万円を「今なら絶対に儲かる」という先物取引の誘いに乗せて全て失うという痛い経験もしています。
これは、情報が少ない田舎で育ったことに加え、何よりもお金に関する知識が皆無だったため、無防備な状態で社会に出てしまった結果でした。
学校での勉強とお金の勉強は全くの別物であり、いかに高い学歴があってもお金に無知であれば簡単に騙されてしまうという、厳しい現実を彼は身をもって体験したのです。
一度大金を失ったにもかかわらず、彼は心理的なダメージの低さから再び借金をして投資に手を出し、その結果、底なし沼にはまっていく様子が克明に描かれています。
当時の法律では、投機による借金は自己破産ができない状況だったことも、彼の苦境をさらに深めました。
あなたの「お金の常識」は古いかもしれません

環境があなたの思考を形作る
「水は方円の器に従う」ということわざがあるように、私たちの考え方は、周囲の人々や環境から多大な影響を受けます。
もし、あなたが「自分にはどうせ無理」「お金稼ぎは卑しい」と考える人々に囲まれていれば、あなた自身も知らず知らずのうちにその考えに染まってしまう可能性があります。
特に、子供の頃に最も大きな影響を受ける親、学校の先生、友達のほとんどがお金持ちではないという事実は、私たちがお金持ちになりたいと願う上で大きな障壁となり得ます。
堀江貴文氏も「親に従い成功した人を僕は知らない」と語るように、親や先生の思考は20年ほど前の常識で作られており、現代社会では通用しないことが多いのです。
人生をより良い方向に変えたければ、どのような人々と接するのかを意識的に選び、自らの環境を整えることが極めて重要だと言えるでしょう。
学校では教えてくれない「本当のお金の勉強」
私たちは学生時代、三角関数のような学問を必死に学びましたが、社会に出てからその知識が直接役立つ機会は限られていると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、税金、投資、お金に関する知識は、社会を生き抜く上で不可欠であるにもかかわらず、残念ながらほとんどの人がその勉強をせずに社会に放り出されてしまいます。
その結果、リボ払いや返済能力を超えた借金、不要な生命保険への加入、あるいは見栄のための高級車の購入など、無知ゆえにお金が全く貯まらない状態に陥りがちです。
お金持ちが高級車に乗るのは、実は節税目的であり、汗水垂らして貯めたお金で無理して購入しているわけではない、という事実は、もしかしたら皆様にとって目から鱗が落ちる情報かもしれません。
早期にお金の勉強を始めることの重要性が改めて強調されています。
「見栄」が貧乏を招く富裕層の意外な共通点
著者がどん底時代に出会った本物の富裕層Kさんは、トレーナーやダウンジャケットを着用し、国産車、国産時計を愛用するなど、見た目は非常に地味な方でした。
一般的に思い描く高級品を身につける富裕層のイメージとはかけ離れていましたが、これが「質素倹約」という富裕層の正しいイメージなのだと著者は語ります。
お金持ちは、お金を使うことよりも、むしろ富を蓄積することに満足感を得るため、無駄遣いをせず、資産を増やすことを好む傾向があります。
ブランド品、高級車、大きな家など、「他人よりも良いものが欲しい」という見栄の気持ちこそが、私たちを貧乏に導く根本的な原因になり得るのです。ユニクロで十分、という著者の言葉は、耳が痛いながらも真実を突いています。
どん底からの逆転を可能にした「3つの行動原則」

絶望の中でも心を保つ「究極の対処法」
ヤクザからの取り立てに遭い、会社も実家も帰れない状況に追い詰められた著者は、死ぬか借金を返すかの二択に直面しました。
この極限状態において、彼は「焼肉を腹いっぱい食べてビールを飲み、ぐっすり寝る」という行動に出ます。
そして、目覚めた後、冷静に物事を考えることで、通常の人が精神的に参ってしまうような状況でも、平然と対処できるようになったと言います。
著者は、疲れ切っていたり、極限状態にある時には、人は馬鹿なことを考えてしまいがちだと述べ、そんな時こそ「寝てしまえばなんとかなる」と語っています。
これは、精神的な自己防衛策として、また冷静な判断を取り戻すための極めて有効な方法であり、私たちもピンチの時に思い出したい原則です。
会社を「学ぶ場」に変える戦略的キャリアチェンジ
他人任せをやめ、自分で億万長者になろうと決心した著者は、フリーターから不動産会社に就職します。
会社員の給料だけでは借金が返せないことは理解しつつも、彼の狙いは給料ではなく、「ノウハウ」を学ぶことにありました。
特に、高額な不動産を効率的に売るための「マーケティングスキル」に注目し、リストの取得、広告の出し方、言葉の選び方など、あらゆる知識を貪欲に吸収していきました。
さらに、仕事終わりには渋谷のマクドナルドで閉店まで「簿記」の勉強に没頭し、会社のお金の流れを数字で理解する力を養いました。
これは、単なる労働ではなく、独立のための「修行」として会社を利用する戦略的な視点であり、私たちも自身のキャリアを考える上で参考にできるでしょう。
困難を力に変える思考の覚醒
「勉強して考え続ければいつか答えが出る」という著者の言葉通り、彼は徹底的な学びと考察を通じて「どんなものでも売るマーケティングスキル」を身につけました。
そして、「借金があるなら、さらに借金を増やしても同じ。
むしろ一発逆転を狙わないと損」という、常人には理解しがたい「合理的」な思考に至ります。
彼は借金をして広告を打ち、見込み客のリストを作成し、商品を販売して借金を返済するというサイクルを繰り返すことで、加速度的に富を築いていきました。
この「邪道」とも言える方法は、一般人が安易に真似すべきではありませんが、極限まで追い詰められた状況でこそ、人間の頭は覚醒し、常識を超えた解決策を生み出す可能性があることを示唆しています。
著者は、もし巨額の借金を背負っていなければ、「誰かがなんとかしてくれる」という当事者意識のないままだっただろうと振り返ります。
困難は人を強くし、真の「当事者意識」を育む機会となるのです。
まさに「谷深ければ山高し」という言葉のように、深い絶望を経験したからこそ、彼は常人には持ち得ない知識やスキルを身につけ、高みに到達できたのです。
まとめ:知識を定着させる最後のインプット

今回の記事で、億万長者になるための「逆転思考」を深掘りしてきました。
重要なポイントを改めて整理し、知識を定着させましょう。
- 親や先生の「お金の常識」は時代遅れである可能性があります。
環境を選択し、自らお金の知識を学ぶことが重要です。 - 見栄を張ることはお金を減らす原因になります。富裕層の多くは質素倹約を心がけています。
- お金に関する「無知」は罪であり、他人任せにすると騙され続けるリスクが高まります。
自分で学び、理解するまで投資などを行うべきではありません。 - 困難な状況に直面した時は、まず冷静になることが重要です。
「寝てしまえばなんとかなる」という著者の教えは、パニック状態を避ける有効な手段です。 - 会社は給料を得る場だけでなく、ノウハウを学び、スキルを習得する場として活用できます。
特にマーケティングや簿記など、ビジネスの基礎を身につけることが成功への道となります。 - どんなに絶望的な状況でも、学び続け、考え続けることで、必ず道は開けます。
困難は私たちを成長させ、真の「当事者意識」を育む機会となるのです。
読者の皆様が、この記事を通して新たな「発見」を得て、記憶に定着させ、ご自身の人生をより豊かにするための「行動」を起こすきっかけとなれば幸いです。

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