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現代社会において、私たちは日々「お金があればもっと良い生活ができるのに」という思いにとらわれがちです。
しかし、本書『お金の減らし方』で著者の森 博嗣氏が説くのは、お金自体の価値よりも、それをどのように使うかが重要だということです。
この記事では、そんなお金との付き合い方について、本書を参考にしながら詳しく解説していきます。
読み進めることで、自分の価値基準を見直し、お金の賢い使い方を考える手助けとなるでしょう。
Contents
お金を目的にせず、本質的な価値を見出す
多くの人が口にする「お金がないからできない」という言葉。
しかし、それはいわば言い訳です。実際には、お金そのものではなく、何をしたいのかが大切です。
目的を知り、価値を感じる活動を始めよう
お金を増やすことや維持することに目が向きがちですが、まずは何を実現したいかを明確にすることが重要です。
例えば、旅行したいのは「お金があれば」という理由ではなく、「新しい文化を学びたいから」という目的があるでしょう。
それが明確であれば、実現方法も見えてきます。
- 実例1:ある青年が「留学したいが資金がない」と嘆いていました。
しかし、彼は現地でのアルバイトを見つけ、自身の語学力を磨くことで留学を実現しました。
本質的に欲していたのは、お金ではなく「海外での学び」だったのです。 - 実例2:家庭の主婦が「美容にはお金がかかる」と美容を諦めていましたが、趣味だったガーデニングからハーブを育てて自家製の美容オイルを作成し、美しく健康的な肌を維持しています。
アクションプラン
- 自分が本当に何をしたいのか、5つの問いを使って深掘りする。
- 費用が現実的にならない場合の代替手段を考える。
- 知識や経験で本質的な価値を引き出す方法を探求する。
必要なものは存在しない?欲望を見極める
「必要だから買う」というのも一種の言い訳です。
本当に必要なのか、それとも欲望からなのかを見極めることが大切です。
欲望の先にある本当の価値を理解しよう
自分の欲望を見極めるのは意外と難しいことですが、理論的に考えることで欲望と必要性を判断できます。
例えば、多くの人が最新のスマートフォンを欲しがりますが、実際には現在所有しているデバイスで十分なことがほとんどです。
- 実例1:あるビジネスマンが「仕事のために最新のスマートフォンを買うべきだ」と思い込んでいましたが、電話とメールが主な用途であることに気づき、高価なスマートフォンを避け、費用を関連する学びに使いました。
- 実例2:学生が「最新のファッションが必要だ」と感じていたが、彼女のインタビューから、ファッションは自己表現の一環であり、ユニークな古着店で見つけたアイテムを活用することの方が自身のスタイルに合致していることを理解しました。
アクションプラン
- 自分の「欲しいものリスト」を作り、なぜそれが欲しいのかを問う。
- 各アイテムの価値と費用対効果を考え直し、情報を更新する。
- 流行に惑わされず、自己投資として長期的に価値のあるものに焦点を当てる。
社会的なプレッシャーに打ち勝つ
他人に見せるために物を買わないことが、今日では非常に重要です。
社会的な規範やトレンドに惑わされることなく、自分の価値観で選ばなければなりません。
見栄を捨てて、リアルな生活を追求する
流行やトレンドは時に、人々に必要以上の消費を強いることもあります。
しかし、これらは一過性であり、持続可能な幸福には繋がりません。
- 実例1:あるキャリアウーマンが「高級車を持つことで評価が上がる」と思って購入しましたが、実際のところ、その後は公共交通機関を利用することでストレスが減ったと語っています。
- 実例2:フリースピリットな若い男性が「友人に負けないために」と高級な時計を買う決心をしましたが、後にレンタルサービスを利用することで、様々な時計をその都度使う楽しみを見出しました。
アクションプラン
- 現時点で所有しているもので、人に見せるためだけのものをリスト化し、処分すべきかを考慮。
- 購入前に「これは自分の価値を高めるか?」と自己問答を重ねる。
- 自分自身のC社価値基準を定義し、それに基づいて選択する。
財務知識を深め、経済力を強化する
知識が力であることに変わりはありません。
お金を増やしたければ、日々勉強することが求められます。
知識を強化する具体的な学びの取り組み
世の中には数多くの金融機関や投資商品が存在します。
これらを理解するためには、日々の勉強と、情報を適切に扱うスキルが必要です。
- 実例1:大学生が、奨学金を受けて都市での生活費を稼ぎながら、無料の金融セミナーに参加した結果、お金の流れを理解し、投資信託の知識を得て成功的なポートフォリオを構築しました。
- 実例2:新人サラリーマンが、スキルアップを目指して資格取得に挑戦し、結果として企業からのヘッドハンティングを受け、収入を大幅に伸ばした実績があります。
アクションプラン
- 定期的に財務に関する書籍を読む習慣を身につける。
- 地元のセミナーやオンラインコースでファイナンシャルプランニングの基礎を学ぶ。
- 自己投資として資格取得やスキルアップにつながる活動に時間を割く。
感謝は心に、お金は数字に反映させない
仕事で感謝を求めることには注意が必要です。
一生懸命働くこと自体が目的であって、お金以外の報酬を求めるべきではありません。
仕事の意義を見つめ直し、心からの感謝を受け止める
働く目的は、人脈や知識を蓄えること、個人の成長を促進することです。
それがお金以上に価値のある報酬をもたらします。
- 実例1:自営業者が、利益率の低いクライアントを多数抱えて感謝されていましたが、収益を見直して低利益な案件を減らし、結果的には効率が上がり生活も豊かになりました。
- 実例2:企業の中間管理職が、職場での評価を気にするあまり、家庭での時間を削りすぎていたが、業務改善で効率を上げ、家族との実りある時間を過ごせるようになりました。
アクションプラン
- 自分が望むキャリアパスを再確認し、目標に向かって何をすべきかをリストアップ。
- 感謝は言葉で示し、自己成長に繋げることを焦点に仕事を選択する。
- 定期的に仕事の成果や効率を見直し、報酬が自分の生活にどのように反映されているかを確認。
常に好奇心を持ち、新しい挑戦を受け入れる
好奇心は、人間の可能性を広げる重要なエンジンです。
多くの経験は、自分自身の成長にも繋がります。
好奇心から起こる自分の可能性の開花
新しい活動に取り組むことは、たとえリスクがあったとしても、大きなリターンをもたらす可能性があります。
好奇心を活かして積極的なチャレンジを続けましょう。
- 実例1:ある青年が一度は不可能だと思っていたマラソンに挑戦することで、健康面だけでなく精神的な強さや粘り強さを手に入れることができました。
- 実例2:転職を考えていた女性が、未経験の分野に飛び込み、見事に適応し新しい自己実現の場を得た例があります。
アクションプラン
- 週に一度、新しい物事や趣味を試し、その感想を日記として残す。
- 日常生活で興味があることの深掘りを行い、常に情報を吸収する姿勢を持つ。
- リスクを分析し、恐れずに新たな挑戦に向かって一歩踏み出す。
まとめ
『お金の減らし方』は、お金の本質を捉え、効率よく使うための道筋を示す名著です。
私たちが常に向き合うお金という存在が、直接的な価値を持たなくても何を成し遂げたいかにフォーカスすることが大切です。
見栄や言い訳を排除し、本質的な価値を見出す生活を追求することで、豊かさは必然的に訪れるでしょう。
この記事で紹介した考え方や実践例を、ぜひあなた自身の生活にも取り入れてみてください。
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